大阪基礎研修会・補強設計研修会を開催しました

2008/7/25 木耐協事務局 文責:田中
 毎月、各種イベントを木耐協では行っていますが概要説明がほどんどな為、もう少し詳しい内容を知りたいというお声をいただきます。
 そこで、今回は大阪府の国際会議場で開催した『基礎研修会・補強設計研修会』から、どのように耐震補強を設計するか?という内容を、より具体的にご案内いたします。

 研修会は以下の要項で開催されました。
 内容 基礎研修会・補強設計研修会
 日時 平成20年7月25日(金)10時〜16時30分
 場所 大阪国際会議場
 参加者 基礎研修会 11社14名、補強設計研修会 12社15名

【当日のようす】以下の写真は全てクリックで拡大します。


  午前に開催した『基礎研修会』の様子です。木耐協の担当者が講師を務め、参加者には各種資料を配布して説明するほか、スライドや映像もふんだんに盛り込み、ホワイトボードと合わせて、実務的な内容を説明します。

 木耐協が行う耐震診断は国土交通省住宅局監修のテキストを用いています。何事も基礎が大切ですので、資料とあわせてテキストにある耐震診断の方法について理解することから研修会は始まります。
 組合では一定レベルの理解があるか確認するため、この研修会とは別に考査試験を行い、合格した方には耐震技術認定者という組合認定の資格を付与しています。

 たとえば、『耐震性がある』とは、どういう意味なのでしょうか?
 耐震診断を行う木造家屋でいうと、その家にどれくらいの強さが必要(必要耐力)で、それに対して実際どのくらいの強さを持っているか(保有耐力)の比率で判定します。テキストではこれらが細かく数式で定められていますので、まずは考え方の理解から入ります。
 いくつかある診断方法のうち、木耐協では目視非破壊で判定する一般診断法を採用しています。

 耐震診断は診断ソフトで行いますので、実際はどこにどのくらいの強さがあるか確認していく作業が必要です。木耐協ではテキストに準じて確認が必要な項目をすべて調査票にまとめ、その内容や手順をわかりやすく解説しています。写真は居室調査で、洋室なら石膏ボード、和室なら土塗り壁といった面材の有無を確認し、強さを合算していきます。

 いくら強い壁があっても、しっかりとした基礎の上に設置されていないと意味がありません。
 外周調査の際は、基礎について有筋・無筋のチェックや、クラック(ひび割れ)の有無、またコンクリートテストハンマーを使った圧縮強度のチェックも行っています。(ただし、化粧モルタル等で破損の恐れがある場合には、床下から圧縮強度をチェックしています)

 居室や外周だけでは、耐震性のすべてのチェックはできません。木耐協では必ず小屋裏に入り、筋交いの有無や接合部の確認、火打ちの有無、仕口・継ぎ手の確認、接合金物の錆びやはずれ等を念入りに確認していきます。
 夏場は、特に2階の屋根裏はかなりの高温になるため、診断する側も体力勝負です。

 そして、最後は床下の調査です。外周で問題があった基礎を内側から確認したり、腐朽や湿度の確認も含水率計や温室度計といった、客観的な数値で判定されるツール類を使用して行います。
 その機器類の使い方、床下調査のポイントなどを細かく解説いたします。

 これらの流れを組合員と事務局が協力し合って診断を進め、結果報告書を作成してきた実績を評価頂き、これまで10年間の活動で約13万棟耐震診断の依頼を頂いて参りました。
 さらに本年度は各自治体で耐震診断や改修に関する補助金・助成金制度が拡充しておりますので、案内資料にもそれらの説明を含めてあります。

 こちらが当日利用した資料の一部です。
 木耐協では、耐震診断の正確性や客観性こそが、全国で耐震化をすすめる大きなポイントだと考えておりますので、半日かけて、この診断の内容を周知徹底するよう努めております。

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