耐震診断で自宅を「倒壊する可能性が高い」と判定された西東京市中町、主婦、清水恵満子さん(60)は診断結果を聞いた数日後、西東京市役所を訪れた。
都市計画課へ行き、「木造住宅の耐震補強に対する助成制度を利用したいと思うんです」。耐震診断を実施した建築士の小平弘さん(66)から提案された工事費用は、付随して実施するリフォームを含め約168万円。負担を少しでも減らせればとの思いからだ。
国の全国調査(昨年9月時点)によると、市区町村の6割近くで戸建て住宅の耐震診断への補助が受けられ、3割強で補強工事への補助も受けられる。西東京市も旧建築基準法下の81年5月31日以前に建築された住宅を対象に、診断費用の2分の1以内(限度6万円)を補助する。診断で現行耐震基準に適合しないことが判明した住宅を補強する費用も、3分の1以内(同30万円)を補助している。
清水さんは今回、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)に無料診断を依頼した。西東京市の耐震補強助成制度の適用を受けるには、市が補助する有料の耐震診断を受けることが前提となっており、「補強だけで補助が受けられるか」が心配だった。
申請書類の確認に訪れた清水さんと小平さんに、都市計画課住宅対策係の田中孝係長は「市の指定した診断機関であれば問題ありません」と回答した。小平さんは、市の指定を受けている業者だった。市が補助する有料の耐震診断を前提としているのは、「きちんとした診断を受けてもらうため」だという。
同市によると、07年度の助成金交付申請は耐震診断が5件で、補強は16件。補強の方が多いのは、補強を前提に無料診断を実施する木耐協などを利用する人が少なくないためだ。
清水さんは、補強工事の内容が確認できる書類や工事費の見積書などを添えて市に交付申請書を提出した。81年6月に増築したために助成対象とならない2階南側部分を除いても、申請額は約102万円と上限(90万円)を上回り、30万円の補助が決まった。大型連休明け、いよいよ補強工事が始まった。