今回は「木造住宅の耐震診断と補強方法」(以下、青本と言います)の251〜254ページ、331〜334、337〜339ページを開いて、「地盤・地形、基礎」について勉強してみます。青本の251ページ以降は「資料編」となっていて、なかなか興味深い事柄が記載されていますので折にふれ、ご覧になると結構役に立つと思いますよ。
1.「地盤」については、251ページで
(1)地盤の分類
(2)軟弱地盤の場合の1.5倍割増しの根拠
(3)地盤についての判断材料
等が述べられ、地盤の分類に出てくる「30mよりも浅い(又は深い)沖積層」として、「30m」という線引きの根拠が331ページの関東地震の時の「木造住宅の被害率」を表したグラフの中にあります。これを見ると「被害率」は「沖積層の深さ」と密接な関連があり、その層厚が概ね「30m」を境に「被害率」が10%を超え、これより深いとうなぎ上りに被害が増えることが解ります。 この辺から「30m」付近で線引きをしたと考えられます。 従って「29m」なら問題ないという訳ではありませんので、対処については慎重であるべきでお客様にしっかりと説明できるようにして頂きたいと思います。
「液状化」の恐れの高い地盤条件についても同ページから記述があります。人間は古くから水辺の近くで生活をしてきていますが、これらの周囲には「液状化」を起こし易い地盤が多くあると考えられます。液状化の発生確率は同ページの(1)〜(3)に述べられていますが少し説明を付け足しておきましょう。
(1)では砂粒の隙間を埋めるはずの「細粒分の含有率」が35%以下では発生確率が高まる。⇒(代わって水が入る。)
(2)では「常水面」が概ね3m以浅だと発生確率が高まる。
(3)では「N値」がほぼ10以下で発生確率が高まる。
と言われていますので知識として知っていてください。
また、「地盤の判断材料」としてi)〜iv)について推奨されていますので、営業エリア内の各種地盤データを用意したり、情報を収集することが大切だと思います。
2.「地形」については、252及び333ページで
(1)隣地を含む「崖地」
(2)斜面を開発したいわゆる「造成地」
(3)前述と重複しますが「液状化地盤」
等について注意事項が述べられています。
(1)、(2)では過去の「斜面の崩壊」⇒スベリ・崖崩れ・落石等の例の他に1.5m以上の擁壁も危険要因として注意されています。
(3)では具体的に、「地耐力が30kN/m2以下の層が3m以上ある場合」も要注意だとしています。
3.「基礎」については、253、254、337〜339ページで色々述べられています。
ここでは、各基礎形式に対する注意事項や補修・補強について、また補修・補強後の評価についても述べられています。つまり「低減率を改善する」為の参考資料となりますので、是非ご一読ください。
これらは「一般診断」だけでなく「精密診断」のケースに対して触れている箇所もありますが、知識としては「一般・精密」の区別をせずに知っていることが大事だと思います。