やはり判定は最低のランク
今回の診断を担当したのはハウスコンサルティング有限会社でした。診断の結果、やはり低い数値が出てしまいました。
数値を下げた原因ははっきりしています。22畳とう広い空間を作ったため壁の量が少なくなってしまい、壁の配置バランスも良くないのです。また診断者によると、基礎が劣化してひび割れが何か所も発生していたことのほか、耐力壁直下率が悪い(2階の重量を支える位置にあるべき耐力壁が少ない)ことも原因だということでした。
この家の特徴は失いたくない
だとすれば、この広い空間に不足している耐力壁を補えば一件落着なのですが、この提案には依頼者様が納得されませんでした。この家の特徴である広い空間を失うことになるからです。
そこで居住性を損なわずに弱点を解消する方法として診断者が提案した方法は、まず南北側の既存壁4か所を耐震ボードなどで補強し、居間と食堂のほぼ中央に鉄骨のフレームをはめ込むというアイディアでした。つまり壁を作る代わりに強度が大きい鉄骨フレーム(H型鋼)を補うことにしたわけです。
この方法はまず両端に基礎を新設して鉄骨の柱を立ち上げ、横梁を既存の天井梁とつなげるというもので、つなげる位置はちょうど2階の耐力壁の真下にあたります。
当初は鉄骨の柱を化粧壁で囲う予定でしたが、そうするとかなり突起部分が大きくなってしまうため、フランジを溶接して小さな飾り棚として使うことにしました。室内にむき出しの鉄骨が露出しているというと無粋なようですが、写真で見るようにほとんど違和感はありません。
またひび割れが発生していた基礎にはエポキシ樹脂を注入して補修を行いました。これら一連の補強工事により、依頼者様邸の診断数値は大幅に改善されました。
(耐震診断および補強工事施工=ハウスコンサルティング有限会社 山梨中央営業所 電話055-254-2201)
依頼者様から「ひとこと」
今回の補強工事は、これまでのリフォームと違ってどこかに不具合があって工事したわけではありませんから、暮らしそのものには何も変化はありません。しかし東海地震が近いという話ですし、震度7なんて大地震が来たら、補強していなければおそらく大被害を受けていたでしょう。そう考えると、やっておいてよかったと思います。
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